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株式会社 日立システムズ

専門家コラム:人とロボットの<楽しい>共生社会に向けて~雑談の重要性~

【第2回】理想の「ロボットとの雑談」:あいづち

第1回では、なぜ私たちはロボットと雑談したいのか、まで考えてみました。第2回では、ロボットとどのように雑談したいのかについて話を進めましょう。私たちがロボットと、心地良くて楽しいと感じる雑談をするには何が決め手となるでしょうか。理想の「ロボットとの雑談」を実現するためには、あいづちが重要になってくると考えます。特に、日本語の雑談ではあいづちの影響が大きいのです。

バリエーション豊かな日本語のあいづち

実は、多くの研究から日本語のあいづちの特殊性が明らかになってきています。まず、ほかの言語と比べて、あいづちの形態バリエーションが豊富なのです。千葉大学の伝康晴教授らは次のように分類しました。(例は筆者によるもの)

応答系感動詞(「はい」「ええ」など)
感情表出系感動詞(「あっ」「へえ」など)
語彙(ごい)的応答(「なるほど」「確かに」など)
評価応答(「すごい」「おもしろい」など)
繰り返し(「私が夏休みに行きたいところは北海道」→「北海道」など)
共同補完(「最近だんだん」→「暑くなってきたよね」など)

筆者の日独比較のデータでは、日本語あいづちが32種類、ドイツ語あいづちが22種類観察されました。

頻繁に打たれる日本語のあいづち

さらに、あいづちの頻度が高いことが特徴としてあげられます。前回のコラムで「相手が話し終わるのを待たずに言葉を重ねることもよくあります」と書きましたが、特に日本語の雑談では、あいづちが積極的に打たれることが分かっています。筆者が行った日本語とドイツ語の比較研究でも、言語学者
クランシーらの英語、中国語、日本語の比較研究でも日本語において最もあいづちの頻度が高く、相手の発話の最中にあいづちを重ねていくことが実証されています。

共に話をつくっていく日本語の雑談

この特徴について日本語教育学者の水谷信子は、英語は「対話」であるのに対して日本語は「共話」であると説明しました。英語では話し手と聞き手の役割が明確であるのに対して、日本語ではどちらが話し手か分からないほど、あいづちを差し挟むので、話し手と聞き手の区別なく共に話を進めていくというイメージです。筆者の日独比較データにおいても同じような現象が観察されました。さらに、言語のみならず非言語(うなずきや笑いなど)のバリエーションも日本語のほうが多く、出現頻度も高いことが分かりました。典型例をご覧ください。

ということは、ロボットと話す場合、自分が話している間にロボットが何も言葉を差し挟んでこないことに対する違和感、心地悪さ、話しづらさは、日本語の雑談において(ほかの言語よりも)特に強く感じられるということです。

以上のように日本語の雑談では、バリエーション豊かなあいづちが頻繁に打たれ、そのうえ、ほかの言語より複雑(話し手と聞き手の区別も困難など)であるため、ロボット開発もより難しいでしょう。日本語話者のあいづち要求はとても強いため、ロボットと話した際、がっかりしてしまう度合いも(ほかの言語話者より)大きくなってしまうのです。 このようなバリエーション豊かなあいづちをタイミング良く打ってくれるロボットが実現した暁には、理想の「ロボットとの雑談」が叶うことになります。 

  • ※ コラムは筆者の個人的見解であり、日立システムズの公式見解を示すものではありません。
 

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