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専門家コラム:組織力が蘇る、LEGO® SERIOUS PLAY という手法 ~共感と共創の技術~

「挑戦する働くママ:キャリアとしてのLEGO®SERIOUS PLAY(以下、LSP) ファシリテータ」 ̄ 3人のケースから見えて来たこと。〔全3回シリーズ連載〕
Case 2: 多様な価値観や専門性の能力や経験を生かすLSP~牧野恵美氏~

(前回の振り返り)

筆者は、石原正雄と二人で、2008年10月、LEGO®SERIOUS PLAY(以下、LSP)の手法を活用した専門のコンサルティング会社を立ち上げました。当初の目論見は、企業の組織開発や社員のキャリア開発のプログラムを開発、我々自身が、ファシリテータとしてワークショップを提供、問題解決に貢献することでした。その傍ら、LSPの伝道師として、公共の場、大学やビジネススクールなどの教育機関、中央・地方の行政機関で、LSPを活用したワークショップを披露する活動も行なってきました。

その結果、企業や大学で、あるいは、個人で、自らLSPの理論や手法を学び、専門のファシリテータとなることを希望する方が年々増えてきました。ちなみに、今年の5月までに、専門のトレーニングを国内外で履修された方は、75名余りでした。この中には、経営コンサルタントやコーチングのプロとして自営されている方も多々いらっしゃいます。今回投稿の“挑戦する働くママ”は、九州、関西、そしてニューヨークで働く、3人のユニークな女性の方に登場してもらいます。彼女達に共通しているのは、仕事と家庭の両立を図る、ワーキングマザーであること、また、自らの意志で海外留学されていることです。彼女達が、LSPに関わるようになった経緯、LSPがキャリアにとってどのような意義を持つのか、将来の展開など、インタビューに応えていただきました。

全3回に渡る連載の、“挑戦する働くママ”第2回は、牧野恵美氏のケースを紹介します。

多様な価値観や専門性の能力や経験を生かすLSP 牧野恵美氏のケース

略歴:クレアモント大学院大学博士(経営学)。1990年代後半、日本経済新聞の現地採用記者として米国のベンチャー企業や起業家を精力的に取材。帰国後、日英会議通訳に転じる。2008年に留学のため再び渡米、博士課程に進む。起業家精神を引き出す経営手法の研究と実践に取り組む。知識創造を加速させる新しい会議方式をシステム理論やポジティブ心理学の観点から研究している。2013年九州大学着任。上智大学法学部、コロンビア大学ジャーナリズムスクール(MS)、ピーター・F・ドラッカー・アンド・マサトシ・イトウ経営大学院(MBA)卒業。現在、九州大学准教授、分子システムデバイス国際リーダー教育センターおよびロバート・ファン/アントレプレナーシップ・センター所属。

質問:海外留学にはどのようなキッカケで行かれたのですか?

直近のMBA留学は、通算3度目の米国留学になります。留学した最大の理由は、子どもに多様な文化を経験してほしいという、共通の想いが夫と私にあったことです。西海岸に住んだことがなかったので、子育てがしやすい環境を重視して留学先を選びました。当時、記者から会議通訳に転じ、仕事はかなり順調でした。ただ、通訳業は構造問題を抱えており、一生続けられるとは思っていませんでした。願書を提出して間もなく、3人目の妊娠が判明。夫婦ともにフリーだったため、都心の認可保育園に入園するのは当時の待機児童の状況から考えると厳しく、このことが決定打となりました。乳児がいると仕事が中途半端になりかねない、ならば勉強しようと考えたのです。私費留学なので、仕事ができないという機会損失も加えるとかなりの経済的な負担でした。夫の理解と協力があったからこそ実現したことなので、夫にはとても感謝しています」

質問:LSPとの関わりはどんなキッカケですか?

「昨年5月、九州大学ロバート・ファン/アントレプレナーシップ・センター(QREC)でLSPを使ったキャリアデザイン・ワークショップに参加したことがきっかけで、ファシリテータの資格を取ることにしました。QRECでは学生の意識改革につながる教育を重視しているのですが、その一環としてレゴブロックを活用した教育方法に着目。蓮沼さんと石原さんをお招きし、パイロット(プログラム)としてワークショップを開催しました。まだ着任して間もないころで、しかも開催が土曜日。子どもからは『レゴをするために大学に行くの?遊びに行くの?』と半信半疑に言われて送り出されたことを思い出します。

実はLSPと初めて出会ったのはMBA留学中でした。長男が大のレゴ好きで、留学先のカリフォルニアのレゴストアに頻繁に通っていました。2008年に就学前の子ども3人と夫を連れて、ドラッカースクールに留学。渡米当初、英語が全くしゃべれなかった息子にとって、レゴは大きな心のよりどころでした。レゴストアでは欠かさず割引アイテムをチェック。真っ白い箱の、組織開発用のレゴセットが3割引きで販売されているではないか。興味がそそられ、つい買ってしまいました。その時、『レゴが仕事に直結すればいいのに』と直感的に思いました。早速とキットを持ち帰り、箱を開けたのですが、すぐに『これは研修を受けないと使えない』と気づき、中袋を開けないまま日本に持ち帰りました。まさかファシリテータ認定を受けるとは思ってもいませんでした」


(2013年9月27日@マドリッド:ファシリテータ・トレーニングの様子)


(2013年9月28日@マドリッド:トレーニング修了後、レゴのケーキとシャンパンでお祝い)

質問:それでは、トレーニング修了後にどんな気づきがありましたか?

「多様な価値観や専門性を持つ人が、それぞれの能力や経験を発揮しながら新しい知識を創造することは、知識社会の重要な要素の一つです。ところが、多様な人が実際に集まると、さまざまな対立が生じて話がこじれてしまいます。LSPは、実のある対話に基づき新しい知識を創造する一つの有効な手段となるでしょう。

ファシリテータ研修を受けて、もう一つLSPの強みを発見できました。それは合意形成に役に立つという点です。多様な人が集まると、ものすごいことが達成できる。子どもが通う保育園の民営化をめぐる市民活動を通じて体感しました。活動に参加した保護者仲間は、みな仕事をフルタイムでこなしながら、民営化問題に取り組みました。異なる専門能力を持ち寄ったおかげで、全国では珍しく、自治体は民営化の見直しを決定しました。その体験以来、多様性を生かせる場づくりに興味を持ち、留学を経て、現在学者としてその分野を研究しています」

質問:現在はどのような仕事や社会活動に関わっておられるのですか?
その中でLSPの技法をどのように活用されていますか?
また、将来はどのように活用されたいですか?

「QRECでのワークショップは学生から大変、好評でした。作品を創っては語るという手法は、特に分野や学年を超えて対話を促すことに有効だと感じました。昨年9月にマドリードでファシリテータの認定を受け、講義に少しずつ導入しています。マドリードではスペイン語しか話せない参加者がほとんどで、果たして研修がしっかり身につくのだろうかと最初は不安でした。ところが、レゴブロックが介在すると、異なる言語でも何となく話が伝わるのです。不思議な感覚でした。研修後、留学生と日本の学生を交えた90分のワークショップを少人数で実施しました。異文化コミュニケーションの促進を目的にワークショップを設計したところ、かなり手応えがありました。そこで
今年度はキャリアデザインと経営学の講義にLSPを導入してみました。経験が浅く、私一人でワークショップを運営するのは難しかったので、ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツの蓮沼氏と石原氏にご協力いただきました。不定期にワークショップを開催し、徐々に経験を積もうと思っています」


(2013年10月31日@九州大学:大学院生とのチームビルディングワークショップ)

“「挑戦する働くママ:キャリアとしてのLEGO®SERIOUS PLAY ファシリテータ」— 3人のケースから見えて来たこと”は次回がシリーズ最終回となります。

 

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