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戦国武将に学ぶBizスタイル

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第13回 「ワイルドな武将」 ~織田信長(おだのぶなが)~

織田信長

織田信長は地球が丸いことを理解した、おそらく初めての日本人である。地球儀を示すポルトガル宣教師の説明に、「理にかなう」と即座に納得したという。立体幾何をも直観する天才は、政治、経済、軍略、文化、芸術、あらゆる領域に革新の刃を振るい、己れが信ずる「天下布武」を目指して戦国期を疾走した。

天下布武とは、武力をもって天下を制すること、ではない。武は、「戈」(ほこ)と「止」で成る。すなわち鉾(戦い)を止める、禁暴・?兵(しゅうへい)・保大・定功・安民・和衆・豊財の七徳の武(*)をもって天下の静溢(せいひつ)を図る、の意である。信長は永禄10年(1567年)33歳から「天下布武」を朱印とし、その脳裏に国のかたちを設計していた、ということか。安土築城はその理想実現の集大成であった。

安土は琵琶湖東岸に位置して水運に恵まれ、陸路は越前、美濃・尾張へ、さらに坂本を経由して京と大坂へとつながる交通の要衝。鳥瞰(ちょうかん)の視野を持つ信長は、流通を制する者が天下を制することを直観した。安土を軍事的拠点として近江を抑え、尾張・伊勢と大坂・堺の経済力を支配下に、天下布武の仕上げに入る。

天正4年(1576年)安土築城に着手し、翌天正5年、楽市楽座令で始まる13か条の掟書を発した。城下では税を免除し商人や職人の自由営業を認める、関所の撤廃、通商路の拡幅整備、通貨の統一、他所での金銭貸借関係を破棄、他国・他所からの移住の許可、売買決済は米ではなく貨幣とする、など。

さらに喧嘩口論の禁止、窃盗は斬首刑など治安維持にも気を配っている。この掟書は減税と流通改革を一挙に行い、もって商工振興策とする先進的条項で、後の都市法の原型ともなった。

安土築城には一万人余の職人らが動員され、その衣食住と消費も商と工を活性化した。当時、国内最大の建造物である安土城は、それ自体がいわば巨大な公共事業であった。人・物・金の流通が町の繁栄を呼ぶ。信長は城下商人らの冥加金(上納金)と堺商人の矢銭(軍資金)を財力に、支配力を強めていった。

戦国大名の領国統治の基本は農民支配だ。収入源は年貢米と賦課役銭(ふかやくせん)。合戦には農民を徴用する。信長はこの価値基準を事もなげに破壊した。行動の自在と飛躍を得るため、兵と農の機能を分離しそれぞれ専業化したのだ。

土地本位の自縄自縛(じじょうじばく)を解き、農本から重商へ、これが富国構想であり天下布武であった。旗印の永楽銭(永楽通宝)は、商工を興し立国の基に据えるとの意思表示だったのだろう。

信長の発想はことごとく新奇だ。新事態には新機軸で臨む。寡兵で大軍を討つ桶狭間の奇襲、長篠合戦の鉄砲三段撃ち、三間半の長槍戦法、鉄張り軍船そして異形の安土城。もとより歴史上の鑑(かがみ)はない。すべて白紙からの独創だった。

しかし天才の思考とは、畢竟(ひっきょう)、孤独の宿命にあるのか。天正10年(1582年)6月2日、天下布武の夢は明智光秀の凶刃に襲われ、不意に潰える。安土城が完成して、わずか一年後のことであった。

鳥瞰の視野を持ち、自縄自縛と見切れば既存の価値基準を事もなげに破壊。
そして「天下布武」の理想実現を図るために、新事態には新機軸で臨んだ織田信長。

この本物の革新者「ワイルドな武将 織田信長」から学ぶものは、今のBizスタイルにおいても多いのではないだろうか。

*
七徳の武(しちとくのぶ)=武とは、武力を禁じ、兵を治め、大国を保全し、君主の功業を固め、人民の生活を安んじ、大衆を仲良くさせ、経済を繁栄させる、の七つの徳を備え、よって「天下布武」とは、天下に七徳を布く、の意。(参考資料『信長と十字架』立花京子著、集英社新書)

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