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Hitachi

株式会社 日立システムズ

日本フイルコン株式会社様

セミオーダメイド型生産管理「HICORE-Products」

お知らせ

2013年4月、「TENSUITE(旧HICORE-Products)」は、日立 製造・流通業向け基幹業務ソリューション「FutureStage」に
統合しました。
※本事例に記載の商品情報は初掲載時のものです。

「A社既製パッケージと、セミオーダーパッケージの一騎打ちになりました。どちらを選ぶかは、工場社員19名の無記名投票により決めました。開票の結果は・・・」 日本フィルコン株式会社 内藤 秀春氏 嶺 智子氏

日本フイルコンの業態

-- 日本フイルコンの業態について、お聞かせください。

日本フイルコンは、抄紙の会社として大正5年に創業しました。抄紙とは、紙を抄く(すく)こと。大まかに言えば、紙を抄くための「網」を作って、製紙会社に納める仕事です。
その後、抄紙で培った技術を、コンベア、フィルタ、水処理装置、ミクロなどの事業に転用し、事業を拡大してきました。

-- 『HICORE-Products』は、どのように活用していますか。

『HICORE-Products』は、2006年10月以来、製造部門の生産管理システム、すなわち工場の基幹システムとして活用しています。

以前は、どのように生産管理を行っていたか

-- 『HICORE-Products』を使う前は、どのようにして生産管理を行っていたのですか。

それまでも生産管理システムは導入していました。
しかし、複雑になっていく工程の管理に、システムの機能が追いつかなくなり、結局、人間の手作業やエクセル管理が入ってきていました。その方が早くて正確だったのです。

-- そのシステムの入れ替えを決めた理由は何ですか。

そのような属人的な体制、つまり「人の気働きに頼る」体制では、いつか人の方がパンクするでしょう。
2004年頃には、生産管理の担当者の負担は、端から見ても過大でした。「本当の意味で生産管理を合理化、システム化しなければならない(新たなシステムを導入しよう)と、事業所内の意見がまとまりました。2004年の春頃のことです。

A社パッケージソフトの思想に違和感を感じる

「最初はパッケージソフトを使おうと考えていたのですが・・・」

-- 製品のリストアップはどのように行いましたか。

Web検索を通じて製品調査を行い、以下の3社が選考に残りました。

1. 大手IT商社

2. 大手SI

3. 生産管理パッケージ大手A社

この段階では、日立システムズは候補に入っていませんでした。

全製品についてデモを見ました。
うち、大手IT商社と大手SIについては、価格面や仕様面でフィットせず選外となりました。
生産管理パッケージ大手A社は、生産管理システムに特化した会社で、導入実績の圧倒的な多さが特色です。
いったんは、A社を選ぶことで、ほぼ決定していました。

-- しかし、最終的に日立システムズにご発注いただけました。A社は何がいけなかったのですか。

A社が導入実績が多いのは素晴らしい。工場の現場部門は、これで良いだろうと納得していました。

しかし、個人的には、A社の既製パッケージの思想にはどうしても違和感がありました。
基幹システムのリプレースは途中で引き返せません。
システムが業務にフィットしないで、業務をシステムに合わせなければならないとなると、生産性は必ず落ちます。慎重の上にも慎重を重ねる必要があると考えました。
このままA社を導入していいのか悩みました。

表面的には「カスタマイズ可能」と謳ってはいるが、どうも内実が怪しい

-- A社のパッケージソフトの思想にどういう違和感を感じたのですか。

A社の営業マンの話の隅々には、「ウチのソフトの仕様はベストプラクティスであり、決まっていて変えられない。そっちの業務をソフトに合わせて変えてほしい(服のサイズに、体を合わせろ)」と言いたげな気配が、見え隠れしていました。

表面的には「カスタマイズ可能」と謳ってはいるけれど、どうも内実が怪しい。
例えば、こちらの細かい要望を出すと「それは人間系の運用で対処しましょう」と回答してくる。
人間系の運用って何なんだか。
要するに、「ソフトは変えられないから、人間が気を回して何とかしてください」という話なのかと。それじゃ、以前の属人的なシステムと大差ないじゃないかと。

でもA社は、見せ方は上手でした。製品プレゼンの時にも、ウチの製品仕様書にそっくりの画面を作って、それを生産部門の皆に披露するのですね。

我々情報システムの目から見ると、「これって、帳票の表面だけ似せてるだけじゃないかな」と首をかしげます。
でも、システムに詳しくない人は、「今までと同じ帳票が使えるのか。このシステムは、業務とのフィット感が高そうだ」と思いこんでしまいます。
なるほど、そうして客先の人心をつかんでいくわけかと。そういうやり方を見て、違和感が募りました。

A社も、エンジニアの人は誠実で良かった。
でも営業のやり方が、裏技めいていて、ちょっとこことは長くはつきあえそうにないなと。

情報システム部門として、改めて、システム会社を探し直すことにしました。
そしてWeb探索をして見つけたのが、日立システムズの『HICORE-Products』です。

セミオーダーの方が向いているかもしれない

-- 『HICORE-Products』のWebを最初に見たときの印象はどうでしたか。

「コアがあって、そこに肉付けしていくイメージ」、「土台はまずあって、その上に施主の要望通りの家を建てるイメージ」、「日立系の会社なら、製造業の業務への理解も期待できる」など、良い方向に連想が発展していきました。

Webから資料請求をしたところ、さっそく営業マンの赤松さんから電話がかかってきました。
まずは来社いただき、説明を受けてみることにしました。

これは、机上の空論ではなさそうだ

-- 日立システムズの営業マンは、初回訪問で、何をしたのですか。

営業マンの庄子さんと赤松さんが来て、製品のコンセプトや仕組みの説明をしてくれました。
セミオーダーの製品なので、既製パッケージのような完成形のデモをおこなうことは難しいとのことでした。
正直な態度には好感が持てました。

その後、「製造部門の業務の流れ」について書いたRFPのような資料を渡しました。
同じ資料は、パッケージA社にも渡しています。
この資料に対する2社の反応は大きく異なりました。

-- 資料への2社の反応は、どう異なっていたのですか。

まずパッケージA社ですが、「こちらが資料を渡して、相手が受け取った」という、ただそれだけでした。
A社は、パッケージ製品の会社ですから、あまりこちらの業務現況には興味がなかったのだと思います。

一方、日立システムズからは、一週間後に精緻なレポートが提出されました。
こちらが資料に記した業務の流れを一覧表にして体系化してあり、さらに一覧表の各項目に対し、「『HICORE-Products』を使って、改善できること」が一対一対応で書いてありました。

我々が渡した資料は内部資料であり、決して分かりやすい文書ではありません。それを、一週間でよくここまで解析できたなと驚きました。

二回目の打ち合わせには、営業のみなさんとSEの奥村さんの他に、日立製作所で長年製造業SEの仕事をしてきてたコンサルタントもいらっしゃいました。その方のお話はとても参考になりました。

-- どのように参考になったのですか。

そのコンサルタントには製造業SEの経験が30年以上もあり、私たちが知らないことも多くご存じでした。
いろいろな要件定義の際にも、単にコンピュータシステムの機能の話を進めるのではなく、そこに「生身の人間がいる」ことを意識した、実際の工場での経験に基づいたお話をいただけました。
これは、机上の空論ではないなと。

公平を期するために、『投票』をおこなう

-- そのような担当メンバーへの好印象により、日立システムズへの逆転受注が決まったわけでしょうか。

いえ、違います。個人的には日立システムズに好感を持っていましたが、工場スタッフ全体の総意としては、A社のパッケージを導入することで、ほぼ決定していたわけです。
情報システム部門の独断で、その決定を覆すわけにはいきません。

そこで、以下のような方式で、公平に決定することにしました。

1. 日立システムズとパッケージA社それぞれにプレゼンをしてもらう。

2. そのプレゼンを両方見た社員を集めて、無記名投票をおこなう。

3. 投票が多かった方を採用とする。

-- 「投票」というと、具体的には?

箱を作って、そこに紙を入れる。文字通りの投票、入れ札です。
投票ならば、公平です。仮に投票の結果、個人的に好感が持てなかったA社が選ばれたとしても、それはそれで工場スタッフ全体の総意なのだから仕方がないと考えることができます。

プレゼンは最初にパッケージA社、その後が日立システムズという順番で行いました。

A社のプレゼン。日立システムズのプレゼン

-- まずパッケージA社のプレゼンの印象からお伺いいたします。いかがでしたか。

一言で言って「魅せるプレゼン」でした。
我々が席に着いた時、すでにA社のパッケージが起動して、スクリーンに映っていました。その後、インターフェース画面を切替ながら、製品の機能や便益を流麗に歯切れ良く説明していました。

プレゼンの佳境で、当社の製品仕様書にそっくりの帳票画面が映し出されました。(少し前に述べた、『見た目だけ真似したのじゃないか』と疑われた帳票画面のことです)。
その画面が出たとき、社員の何人かの顔に「これはすごい」という驚きの表情が浮かびました。
プレゼンターであるA社の営業マンが、私の方を向いて勝ち誇ったように見えました。

-- 続いて日立システムズのプレゼンはいかがでしたか。

日立システムズのプレゼンは、デモ画面や見た目の派手さはなく、セミオーダーの概念中心の説明でした。

内容としては、販売管理や生産管理といった基幹システムは、その会社のビジネスモデルと一体化するべきもの。基幹システムで競争的差異を創造するためにあるべき姿はオーダーメードであり、そのメリットを効率よく実現するのがセミオーダーとのことでした。
故に、プレゼンの段階で見せられる画面もサンプルでしかなく、プロジェクトの進め方も両社がより密着した形になると説明を受けました。
最後は営業の庄子さんが、「ぜひ、一緒にやらせてください」と頭を下げて終わりました。

こうして2社のプレゼンが終了。その後、投票を行いました。

開票の結果

-- 投票は何人で行ったのですか。

19人です。業務的に関連する製造スタッフおよび管理職の面々です。
生産管理システムはみんなが使うシステムなので、なるべく多くで投票するべきだと考えました。
ただし、投票参加条件は「日立システムズとA社のプレゼンの両方を見た人に限る」としたので、仕事が忙しくて片方のプレゼンしか見られなかった人は参加できませんでしたが。

-- その19人には、内藤さんと嶺さんも含まれていたのですか。

いいえ、我々は、含みませんでした。情報システム部門を混ぜると、判断に公平を欠く恐れがあると考えました。あくまで現場ユーザに選んでもらおうと。

-- 開票の結果はどうでしたか。

日立システムズ16票。A社3票でした。

たぶん、生産管理システムはどうあるべきかという思いと、業務理解力が顕われた精緻なレポートが、現場の心をつかんだのではないでしょうか。

こうして日本フイルコンの生産管理システムには、日立システムズの『HICORE-Products』を使うことが決定しました。2005年4月のことです。

その後、SEの奥村さんを始めとする日立システムズの皆さんの尽力により、システムは無事稼働しました。

『HICORE-Products』を使い始めて良くなった点

「目に見えて改善した点があります。」

-- 『HICORE-Products』を使い始めて、良くなった点は何ですか。

使い始めてまだそれほどたちませんが、それでも目に見えて改善した点があります。以下の3つです。

 1. 生産管理担当者の負担が減った。

2. 生産管理のデータ入力が、実作業の進捗とシンク
ロするようになった。

3. 生産の進捗状況を工場スタッフ全員で共有できるようになった。

良くなった点1、「生産管理担当者の負担が減った」

-- 順々にお聞きします。良くなった点その1、「生産管理担当者の負担が減った」とは、具体的には。

平たく言うと、「生産管理担当者の過剰な残業が減って、普通に帰れるようになった」ということです。
以前は、生産管理担当の人が退社するのはいつも一番最後。「お先に失礼します」と声をかけるのはいつも我々。翌朝出社すると、その人はもう来ている。
もしかして会社に泊まったのじゃないかというような状況でした。

でも、最近はわたしたちと同じ頃には退社できています。
それでいて、生産管理の仕事の質は落ちていない。むしろ上がっている。
つまり効率化したということです。

良くなった点2、「生産管理のデータ入力が、実作業の進捗とシンクロする」

-- 良くなった点その2、「生産管理のデータ入力が、実作業の進捗とシンクロするようになった」とは。

以前はシステムの使い勝手が悪かったので、各工程でのデータ入力は、作業が一段落ついた時にまとめて行っていました。

しかし『HICORE-Products』は使いやすいので、仕事を一つ終える度にデータを逐一入力して苦になりません。
システム内のデータと実際の生産進捗がほぼシンクロするようになりました。

良くなった点3、「生産の進捗状況を工場スタッフ全員で共有」

「今は、生産の進捗状況が全員で共有できます」

-- 良くなった点その3、「生産の進捗状況を工場スタッフ全員で共有できるようになった」とは。

システム内のデータが、実際の生産進捗とシンクロしているということは、システムを覗けば、今、現在の工場での生産進捗をスタッフ全員が正しく把握できるということです。

以前はデータ入力が「後でまとめて」行われていたので、システム内のデータは生産進捗の「現況」を反映していませんでした。かつては生産進捗を正しく把握することに難儀していました。

自分が担当する工程に、次にどれぐらいの仕事が来るのかは、経験値で推測する他はない。気がつくとドカっと仕事がやってきて、あわてて対処しているという危うい状況でした。

しかし、『HICORE-Products』の導入後は、受注、原料調達、仕掛かり、完成の各段階の状況を、全員が正確に把握できています。
格段の進歩です。

『HICORE-Products』は、どんな製造業に向いているか

-- 『HICORE-Products』は、どんな製造業に向いていると思いますか。

生産工程に特徴がある製造業にも向いているでしょう。
そういう製造の生産管理には、パッケージよりもセミオーダーの方が適していると思います。

今後、システムをどう発展させていくか

-- 今後は、システムをどのように発展させていく予定ですか。

生産と会計の連携を強めたいと思います。
「受注 → 原料調達(買掛) → 仕掛品 → 完成品 → 納品 → 売掛 → 入金」という過程の中で発生する、お金関係のデータの増減を、ダイレクトに会計システムに伝達していきたいと考えています。

-- 日立システムズへの今後の期待をお聞かせください。

今回、日立システムズは、実直な姿勢と生産業務についての深い理解により、優れた生産管理システムを開発してくださいました。
おかげで日本フイルコンの生産管理は、大変に効率化されました。
今後は、先に述べた「会計システムとの連携」などの改良においても、さらに日立システムズの支援を仰ぐことになると思います。
これからも、現場密着の姿勢と高い技術力とを継続提供してください。期待しています。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ 2008年1月掲載

  • 本事例中に記載の内容は初掲載当時のものであり、変更されている可能性もあります。詳細は日立システムズへお問い合わせください。
  • この事例は、日立システムズが提供した特定のお客さまでの導入事例であり、すべてのお客さまにおいて同様の効果をお約束するものではありません。

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