ページの本文へ

Hitachi

株式会社日立システムズ

専門家コラム:組織力が蘇る、LEGO® SERIOUS PLAY という手法 ~共感と共創の技術~

7.「世界的な規模でLEGO®SERIOUS PLAY(以下、LSP)専門のファシリテータを養成する、Rasmussen Consultingによるトレーニング」

今回の投稿では、LSPの技法の習得方法の紹介と日本で活躍する専門のファシリテータについて触れましょう:執筆は、当社の取締役 石原正雄氏と私、また、日本のLSPファシリテータにも寄稿してもらいました。

2014年5月6日現在、世界中では1,000名超のLSPファシリテータがいると推察されます。大半はLSPの手法の主たる開発者であり、専門のファシリテータのトレーニングを行うRobert Rasmussen氏が直接指導しています。

多くのファシリテータは、発祥の地であるデンマーク、隣国の英国、ドイツ、オランダほかの欧州、米国にいますが、2011年は、メキシコ政府が中小企業の経営を支援する目的で、一気に100人のLSPファシリテータを養成、続いてブラジル、チリなどの中南米でも数十人規模に増えてきています。

アジア地域では、インド、シンガポール、香港、韓国で数名単位ですが、日本には、現在62名のファシリテータがおり、アジアではNo.1のファシリテータ数です。日本のファシリテータは、人材・組織開発を行う企業に所属するコンサルタントか個人のコンサルタント、あるいは、企業内で人材・組織開発の職務に従事される方々が多数でしたが、この1年で、11名の大学や大学院に所属する教授・講師の方々が新たにファシリテータに加わりました。

では、LSPのファシリテータ養成のトレーニングについてお話しましょう。

Train-The-Trainer(s)

Rasmussen Consultingが提供するトレーニングは T3と呼ばれています。
これは Train-The-Trainerの頭文字である3つのTから取ったものです。
T3のトレーニングは英語のほかにスペイン語、フランス語でも提供されています。2014年には、スペイン、デンマーク、スウェーデン、メキシコ、米国、英国、イタリア、シンガポールなど各国でT3トレーニングの開催を予定しています。日本では、昨年1月と今年1月の開催に続き5月25日~28日の4日間、英語を基に、随時日本語の解説を加えた第3回目のT3トレーニングが開催されます。近い将来は、当社株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツが“日本語による”トレーニングを提供する予定です。


(写真 両方とも:2014年2月2日 T3トレーニングの最終日の受講者)

T3トレーニングはLEGO® SERIOUS PLAYを活用したワークショップのファシリテータとなることを希望している方々にファシリテーション技術、運営の実際、理論的背景を学んでもらうことを目的としています。Rasmussen Consultingメンバーの長年にわたるLEGO® SERIOUS PLAYワークショップ ファシリテーションの経験と知識を共有して受講者が自信を持ってファシリテーションを実施できるようにすることが一番の狙いです。
T3トレーニングは、Stage 1:2日間およびStage 2:2日間で構成されていますが、日本国内開催の場合、Stage 1とStage 2を連続して実施、4日間での開催となります。基本理論の講義とハンズオンの体験型トレーニングを交互に繰り返し、手と頭でファシリテーションの技術を習得する内容となります。


(写真左:2014年1月30日 T3講義風景、写真右:同 演習風景)

トレーニングの構成はおおよそ以下のようになっています。

LEGO® SERIOUS PLAYについて

—LEGO® SERIOUS PLAYとは何か?
—LEGO® SERIOUS PLAY活用のメリット
—LEGO® SERIOUS PLAYの科学的な背景

ファシリテーション技術

—LEGO® SERIOUS PLAYアプリケーションとは?
—LEGO® SERIOUS PLAYアプリケーションを構成するモジュール
—LEGO® SERIOUS PLAYファシリテーションを進める上でのヒント

LEGO® SERIOUS PLAYを活用したワークショップの設計

—ワークショップの構成
—ワークショップ運営の技術

T3の修了証の意義

4日間のトレーニングは、少人数(受講者数12名を定員、あるいは、2名の講師により20名の定員)による長時間にわたる、インタラクティブな形式で提供されるので、受講者にとっては決して楽なものではありません。受講者が無事に終了すると受講修了証明書が授与されます。この受講修了証明書はレゴ社が発行するものではなく、Rasmussen Consultingが発行します。

2014年現在、LEGO SERIOUS PLAYメソッドを使った本格的なファシリテータ養成トレーニングはレゴ社は直接提供しておりません。そのためLEGO®SERIOUS PLAYのオリジナル開発メンバーの中核であるRobert Rasmussen氏が主に提供するT3が、レゴ社とも深いつながりを継続している唯一のプログラムとなっています。LEGO® SERIOUS PLAYをプロフェッショナルな立場で提供していきたい方にとっては、T3の受講修了証明書が実質的に唯一のライセンスになっています。
この背景をもう少し説明します。レゴ社では、2010年をもってビジネス向けのサービスとしてLEGO® SERIOUS PLAYを提供することを終了しているのです。2010年以降、レゴ社は次のような立場を取っています。即ち、LEGO® SERIOUS PLAYメソッドとLEGO® SERIOUS PLAY用の教材の品質についてはレゴ社が保証し、実際に顧客向けに提供されるワークショップの品質についてはワークショップの提供者が保証するということです。メソッドと教材を使っていることと、プロフェッショナルな品質のワークショップを提供できることは、全く別のことです。従って、LEGO® SERIOUS PLAYのファシリテーションを本格的に取り組みたい方にとって、T3トレーニングの受講は必須なステップとなります。

日本のLSPファシリテータの活躍状況(あいうえお順)

当社、株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツは、日本国内における、Rasmussen ConsultingのT3トレーニングを共催する組織である一方、LSPの普及先駆者として、国内の企業や教育機関などの組織に対し、LEGO® SERIOUS PLAYを使った、応用プログラムの開発やトレーナーの養成も行っています。

具体的には、

  1. 顧客ニーズに基づく、特別なワークショップの設計と開発
  2. 特別ワークショップを実施する、組織内トレーナーの養成プログラムの開発とトレーニングの提供
  3. フォローアップのコンサルティング

このような社内プログラムの提供からさらに進んで、外販可能なパッケージの開発へと進んだ例もあります。

トレーニング以外では、LSPの特性を生かし、次のようなアプリケーションの開発とワークショップの提供を行っています。

  • 新製品や新サービスの開発のためのアイデアの共創
  • 企業内、社員のキャリア開発およびリーダーシップ開発
  • 企業の仮想未来・ビジョン創りおよび事業部のミッション創り
  • 事業の戦略策定とアクション創り
  • 国内外の拠点および事業部の職域を超えたチーム創り

当社以外のLSPファシリテータは、おのおのの分野で独自のサービスを提供しています。

例えば、

青柳達也氏
英語教室代表。佐賀大学にて英語の非常勤講師。
「ファシリテーションについて学んでいる時に、LSPの存在を知ったことがきっかけになり、デンマークでのファシリテータ研修を受講することになりました。その後、佐賀県という地方で活動するファシリテータとして、市民団体・行政などとタイアップし、それぞれの団体の課題解決の一手法としてLSPを活用しています。また、認知度をあげていくために、一般市民を対象にした公開講座(佐賀大学など)としてLSPを導入しています。」
丑田俊輔氏
ハバタク株式会社 代表取締役社長
「2010年、デンマークのオーデンセにてトレーニングを受けました。『共創』をテーマとした研究会を行っている中で、出会ったLSPのパワフルさを体感したのがきっかけです。弊社は『Design for Co-Creative World』をスローガンに、多様性・創造性にあふれた教育環境デザインや事業創造を行っています。特に国境を越えたチームで学びやビジネスを行う際には、LSPを活用したチームビルディングやビジョニング、アイデアのプロトタイピングを行っています。多様性のレンジが極めて大きい場合においても、参加する人みんなを夢中かつ本気=プレイフルな状態へと導く環境づくりができる最高のTool/Methodです。秋田の新オフィス、レゴで遊べる空間も用意して、いよいよ本格的に動き出しました!」
佐藤新吾氏
ライフ・ブレークスルー 代表
元・電機総合メーカー勤務
「アタッカーズスクールにて、LSPを初めて体験した時に、その価値と効果に衝撃を受け、その可能性を自分の手で生かしたいと思い、トレーニングを受講しました。トレーニング後はLSPメソッドをベースとした独自ワークショップ『DREAM BRICK!』を展開する事業を立ち上げ、人の中に深く眠る思いや可能性を共有するワークを行っております。」
牧野恵美氏
九州大学・准教授(ロバート・ファン/アントレナーシップ・センター)
「九州大学でLSPのワークショップを体験、マドリッドでトレーニングを修了。
九州大学におけるアントレプレナーシップ関連講義で、LSPを導入したいと考えています。LSPを使ったキャリアデザインのワークショップを2013年に開催したところ、学生にも大変好評でした。私を含む教員2名がファシリテータとして認定されたので、今後はさまざまな授業でLSPを活用していく予定です。」
村山真理氏
お茶の水女子大学 特任准教授(学生・キャリア支援センター)
「大学でのLSPの体験セッションで、5名の想いが1つに統合されて行くプロセスを体験し、即トレーニングにエントリーしました。現在、リーダー育成を目的としたPBL(課題解決型授業)で、チームビルディングや商品企画のブレインストーミングにLSPを活用しています。2012年には、日・米・伊・韓・中の5か国の学生による『未来から今を創造する』ワークショップを開催。英語力の優劣にとらわれず、すべての学生が、LEGOを媒体とした密度の濃い対話を体験することができました。」
山本伸氏 Ph.D
多摩大学医療・介護ソリューション研究所 シニアフェロー
マインドマップ・トレーナー
「Robert Rasmussen氏のLSP講演会に参加し受講を決めました。絵を描くのは壁が高いが、ブロックであれば誰でもできる、その表現力のパワーを認識しています。現在、医療従事者の多職種連携、チーム医療を推進するための相互理解、社会起業家のためのビジョン共有などのプログラムを開発・試行中です。」
鎗田(やりた)恵美氏
有限会社エラン パフォーマンスコンサルタント
「LSPの“気づき”を生み出す力、内面を映し出す力に魅せられ、LSPファシリテータの資格を取得しました。私は組織や人のパフォーマンスを高めるためのお手伝いをして20数年の間に組織自体、個人自身が『あっ!』と気づくことができれば、パフォーマンスは必ず上がっていく姿を数多く見てきました。取得から約1年、組織(食品製造工場、清掃現場、設備現場など)、個人(管理職、新人、母親、学生など)の“気づき”のお手伝いをさせていただき、改めてLSPのパワーを感じています。」
吉沢康弘氏
インクルージョン・ジャパン株式会社・ディレクター
「ライフネット生命立ち上げなどに関わった経験を基に、現在、新たなベンチャー起業の創業、および初期の急成長を支援する、いわゆる『インキュベーション』事業に携わっています。LSPは、こうした支援先企業が急成長する過程で、新たなメンバーが増加するときに、創業時からのメンバーとの想いを共有し、新たなビジョンや方向性を浸透する場面などに活用をしております。」
吉田尚子氏
人材派遣会社経営、ビジネス・ブレークスルー大学講師
「トレーニングを受けた動機は『大好きなレゴを使った手法だから』という単純なものでしたが、資格取得後には日常にある課題を主体的に解決するための一歩につなげて欲しいという願いのもと、企業、大学、自治体やその他団体にて『現在の課題を洗い出し、その解決に向けて具体的にどのような行動を起こすかを決定すること』を目的とした研修・ワークショップを開催、『参加者全員が知らず知らずのうちに、主体的にその場に関わってしまう』レゴ・シリアスプレイを、さまざまな人に体験していただいています。」

発展途上のLSP

当社は、この6年間、LSPの技法を活用した、企業の多様な組織開発課題に取り組んできましたが、LSPは、まだまだ活用範囲が広く、深い技法だと痛感しております。LSPのトレーニングを経た、新たなファシリテータとの共同作業により、新たなプログラムの開発や問題解決に臨みたいと考えています。

なお、LSPに関する専門の書籍が、ついに、今年の7月21日に米国Wiley出版社により発刊されることになりました。マスター・トレーナーである、Robert Rasmussen共著(Per Kristiansen):” Building a Better Business Using the LEGO® SERIOUS PLAY® Method” という表題です。私が寄稿した、日本のケースも入っているようです。

 
  • 商品をご検討のお客さまはこちら
  • 資料請求・お問い合わせ
  • お電話でのお問い合わせ(フリーダイヤル)0120-346-401 受付時間9時から17時(土・日・祝日は除く)

メールマガジン

最新のイベント情報、商品情報など、お役立ち情報をご紹介するメールマガジンをお送りしております。

メールマガジン登録

データセンター紹介ページへ

データセンター紹介
ゆるぎない信頼のパートナー 日立のデータセンター

ハイパーダイヤの専用サイトを別ウィンドウで表示します。

交通のことならハイパーダイヤ
乗換案内・路線情報検索サイト。英語・中国語にも対応。

日立システムズの
Microsoft®ソリューション
Microsoft®との力強い協力体制で、お客さまのソリューションを支えます。
  • YouTube Hitachi-Systems Brand Channel

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。