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株式会社日立システムズ

社会福祉法人 日本点字図書館様

プライベートブレードオンデマンドサービス

社会福祉法人 日本点字図書館様集合写真

日本点字図書館様 クラウド導入事例

世界が注目する視覚障がい者向け電子図書館のメインシステムの安定稼働が実現。
クラウド化の提案により、日立システムズは大きな社会貢献をしてくれました。

視覚障がい者の生活を豊かにすることを目的に、点字図書の製作・貸し出しをはじめ、さまざまな活動に取り組む社会福祉法人日本点字図書館様(以下、日本点字図書館様)。蔵書のデジタル化への取り組みにおいて開発した点字図書館・録音図書データのインターネット配信・管理システム「サピエ」は、全国の点字・公共図書館と視覚障がい者に必要不可欠な情報システムとして、世界からも注目されています。今回、日立システムズはクラウド化の提案を通じて、「サピエ」を将来にわたって安定稼働できる新たなシステム環境を作り上げました。

導入前の
課題1
全国310の施設と15,000人の個人会員が利用する、点字図書の検索・配信・管理システムのサポート期限切れ対応が急務に。
導入後の
効果1
保守サポート期限に伴うリプレース、利用者増加に伴うメンテナンスなど、今後も発生するであろう、サーバー周りの課題をクリア。
導入前の
課題2
7つの機能を有する大規模システムの、初めてのサーバー移行。移行時のトラブルを最小限に抑えて、安定稼働を実現できるかが懸念に。
導入後の
効果2
日立システムズ担当者が安定稼働に向け細部まで配慮。複数のアプリケーションベンダーの調整やテストを徹底し、スムーズに移行を完了。
導入前の
課題3
システム管理は職員3名が兼務。特にアクセス集中による接続遅延の調査や対応に時間と手間を取られ、本来業務に支障が出る。
導入後の
効果3
クラウド化の負荷分散の仕組みが、接続遅延やデータのダウンロードエラーなどのシステムトラブルを解決。本来業務に注力することが可能に。

導入の背景

視覚障がい者の読書環境に必要不可欠のシステム。サーバーのサポート期限切れ対応が急務に

日本点字図書館様は、視覚障がい者の読書環境をより良くするため蔵書のデジタル化に取り組み、全国いつでもどこでも利用できる点字・録音データのインターネット配信サービス「サピエ」を開始しました。現在「サピエ」は、 15,000人の個人会員が利用するだけでなく、一図書館の枠を超え、全国310の図書館施設・団体が利用する業務システムとしても稼働。世界からも視察が訪れる、視覚障がい者の読書環境に必要不可欠のシステムとして成長しました。
開発から6年が経過し、当初に比べ施設・団体のアクセスが大幅に増加した中でサーバー保守の期限を迎えましたが、一定の助成金と寄付金をメインに活動を行う日本点字図書館様にとって、システムの予算は限られています。そこで、まず2年間の延長保守を行い、この間にリプレースを引き受けてくれるベンダーを探す努力をするも、限られた予算でどこまで対応が可能なのか…厳しい条件の中、日本点字図書館様の状況と「サピエ」の存在意義を理解し手を挙げた日立システムズに、対応を依頼しました。

導入前の課題

システム停止は許されない、限りある予算でまずはサーバー維持。しかし、業務上の課題も多々…

図書館の業務システムでもある「サピエ」がサポート切れの状態でトラブルを起こしてシステムがダウンした場合、視覚障がい者の読書の楽しみや学びを奪うだけでなく、全国の図書館の日々の業務である蔵書検索や貸し出しなどが停止してしまいます。そのため、サーバー環境の維持が第一の課題でした。しかし同時に、老朽化、また多くの機能によるシステムへの負荷が原因と思われる業務上の課題も多数発生。特にアクセス集中による接続遅延は日々の業務に影響が出ていました。
また、システム専任の担当がいないため「サピエ」の管理は職員3名が兼務で行っていました。日本点字図書館様は、「サピエ」の管理とともに、図書館として蔵書の発送・返却処理や図書の朗読サービス、視覚障がい者用アイテムの販売などさまざまな業務を手掛けていて、人の手でしかできないきめ細かい配慮をしながら取り組んでいます。システムトラブルが発生した際、兼務の3名は大幅に時間と手間を取られ、本来業務に支障が出ていました。
予算に限りはあるものの、今後さらに重要となるシステムの環境を、より長く安全に、より快適になるよう改善したいという思いも強くありました。

導入の効果

クラウド化で、将来にわたるサーバーの悩みをクリア。業務上の課題も解決し、スムーズに稼働中

日立システムズが提案したのは、サーバーのプライベートクラウド化。これにより、クラウド技術を応用したプライベート型の大きなサーバーを用意することにより、機能ごとにサーバーを立てるよりも低コストでシステムを構成できるため、予算上の課題をクリアすることができました。また、今後「サピエ」の利用者の大幅な増加が見込まれることから、ある程度余裕のあるスペックの機器を揃える必要があり、今回の機器構成は、今後予測される課題にも十分に対応することができました。こうした提案内容だけでなく、移行作業時におけるクラウドシステムが持つリカバリー機能の試験を、複数のアプリケーションベンダーと丁寧に調整したうえで実施したことも、高い評価につながりました。システムの安定稼働を最優先して対応したことで、移行後からトラブルなく安定的な稼働を実現しています。
さらに、検索機能、点字データのダウンロード機能、顧客管理機能など7つの機能を有する「サピエ」は、定期的に一部の機能に集中して負荷がかかるという課題がありました。例えば、全国の図書館が月間の統計データを取得する月末や、貸し出し業務が多くなる大型連休前などは、アクセスや点字データのダウンロード速度が遅くなる。この状況に対しクラウドの仕組みは、各機能のパフォーマンス状況に合わせて資源を割り当てることが可能で、常に各機能がスムーズに動作してトラブルが大幅に減少。システム管理を兼務していた職員の時間と手間が大幅に軽減し、本来業務に集中できるようになりました。

今後の展望

点字・録音図書の製作を強化し「サピエ」をより普及させる。目標に向け、ITをますます活用したい

図書を利用するときは、「楽しむ読書」と「調べる読書」の2つの目的があります。日本点字図書館様は今、新しい製作方法で「調べる」図書を短期間で製作し、学生やビジネスマンにより活用していただくことに注力されています。創業から点字図書を製作し、「一冊でも多くの図書を作りたい」という願いのもと、近年では新たにDVD映画の音声解説CDもラインアップ。点字・録音図書の製作は「使命であり、新しい仕組みができないかを常に考えています」。
同時に、視覚障がい者にいつでもどこでも図書を楽しんでもらえるように、「サピエ」の普及活動としてパソコン講習会の実施、スマートフォンの操作講習会の実施、モバイル端末アプリなどの開発支援、専用再生機器の改善の提案など、利用環境の改善も進行中です。
こうした目標において、さらなる注目を寄せているのがITのチカラ。図書のデータ配信という、視覚障がい者の読書環境を大きく進化させたITに期待をかけて、今後も積極的に活用していきたいと意欲を高めています。

お客さまインタビュー

私たちの活動を理解し、会社全体で取り組もうという姿勢を感じた。日立システムズは大きな社会貢献をしたと思います。

日立システムズの担当者が丁寧に対応してくれて、大きなトラブルなく作業が完了しました。今回は念入りな事前テストをお願いしたのですが、その一つである縮退運転チェックは「サピエ」内のアプリケーションソフトのバックアップが必要で、負担が大きかったと思います。でも、「安全な運用のために必要だ」と進んで作業してくださり…さらに細部まで配慮があり… とても感謝しています。私たちの取り組みや思いを理解し、会社全体でプロジェクトをやりきろうという姿勢を感じました。
「サピエ」は今後、視覚障がい者をサポートするシステムとして世界各国のモデルになるであろう、重要なものです。日立システムズは、私たちと一緒にシステムを作り、社会に大きく貢献されたと思います。本当に感謝の思いです。

視覚障がい者の読書環境の維持が可能になったことは、とても大きな出来事。ITでもっとできることがあれば、日立システムズに相談したい。

このプロジェクトの成功に対し、日立システムズに感謝状を贈りました。本来、日本点字図書館の感謝状は周年記念など特別な年に発行するものなので、今回は異例です。そのぐらい、限られた予算の中で「サピエ」を安定稼働させて視覚障がい者の読書環境の維持に貢献してくれたことは、私たちにとって本当に大きな出来事でした。
今回はサーバーの対応のみでしたが、これからは検索機能や顧客管理機能など、アプリケーション面も改善していきたい。日立システムズには今後も末永くお付き合いいただいて、さらに安心して業務に取り組めるシステム環境を構築できればと考えています。

2016年7月13日 感謝状贈呈式の様子

お客さまプロフィール

社会福祉法人 日本点字図書館ロゴ

社会福祉法人 日本点字図書館

設立
1940年(昭和15年)
所在地
東京都新宿区高田馬場1-23-4
従業員数
70名
URL
http://www.nittento.or.jp/

視覚障がい者の読書環境をより良くすることをめざし、一般書店で販売されていない37,000点以上におよぶ点字・録音図書の製作・貸し出しを行うほか、公共や企業の点字メディアの監修、視覚障がい者に役立つアイテムの販売、海外支援など、幅広い活動で視覚障がい者をサポート。中でも、点字・録音図書を電子データ化し、いつでもどこでも検索、ダウンロード可能な電子図書館「サピエ」は、全国各地の点字・公共図書館と利用者をつなぐシステムとして、世界からも注目されています。


日本点字図書館 外観


貸し出し図書の仕分け風景


図書の録音風景


点字図書


点字図書作成の様子


サピエの画面

担当より一言

日本点字図書館様のサピエシステムは、視覚障がい者の方々にとって、とても重要なものです。今回、日本点字図書館様と当社の関連部署との連携を重視しながら推進し、大きなトラブルなくシステムを更新できました。この取り組みへのお客さまの感謝の思いを、表彰という形でいただけたことは誇りです。
「サピエ」は2016年施行の「障害者差別解消法」によって公共の図書館(約3,000館)へも利用が拡大し、海外でも注目されていると聞いております。世界へ拡がる「サピエ」を、今後も我々日立システムズが支援させていただきます。

今回の取材にご協力いただいたお客さま

ご協力ありがとうございました。
*本内容は2016年8月時点の情報です。
本事例に記載の情報は初掲載時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。

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